2014年10月04日

ちんちん電車に乗って(41) 土手の中江と伊勢屋

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 土手通りを歩く。片道2車線の立派な道路だから土手の面影はないけど。

 途中、瓦屋根の古い建物が続く一角と出会う。吉原大門交差点の手前だ。

 向かって左側は明治38年(1905年)から続く「桜なべ中江」。当時は「土手の中江」とも呼ばれ、吉原にご用のある方々に大人気だったそうだ。

 初代中江桾太郎が文明開化グルメの牛鍋ではなく馬鍋に目をつけたのは賢明だったと思う。味は淡白なものの、食感は牛肉そのもの。味噌で煮込めば皆同じ。

 今も昔も虚飾に満ちた高値安定の牛肉とくらべ、質実剛健安値安定の馬肉だから、客に安価で提供出来るところがいい。

 大正10年頃に馬肉を行商していた人の話によると、牛肉百匁(375g)の仕入れ値が20〜22銭だったときに馬肉は15銭ほど。あんぱん1個2銭5厘、週刊朝日10銭だったころだ。

 中江のお隣は明治22年(1889年)創業の「土手の伊勢屋」。江戸前天丼で有名。行儀の悪いことに、天ぷらがドンブリからハミ出ているらしい。

【Photo】「桜なべ中江」の建物は関東大震災で倒壊したが翌年に再建。戦災も免れ、今に至る。

posted by sankiyou at 00:00| Comment(0) | ちんちん電車に乗って
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